フットボール学会にいってきたはなし

12月24日 順天堂大学さくらキャンパスにて第16回 フットボール学会が行われた。
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登壇者はコンサドーレ札幌コーチの四方田氏、ジュビロ磐田監督の名波氏、前大宮アルディージャ監督の石井氏、芸人の又吉氏、アルペンスキーパラリンピックに4度も出場した山本選手、順天堂大学就職課の松本先生。

超豪華なゲストさんが秘境の地(クソ田舎)酒々井に来てくださいましたので、もちろん参戦。

トークの内容は主に育成年代の話で、非常に充実。その中で特に面白かった話を挙げていく。

「外国人GKは大きくて動ける」(名波)

センターラインのサイズについて、やはりアスリートとしての差がある。背が高く、骨格も良いアスリートは野球やバレーを選択するので 海外と比べると差が出てしまう。特にGKに関しては外国人の方が優れている部分が多い。ウチ(ジュビロ)はカミンスキーを、札幌さんも韓国人GKを起用している。来季からは外国人枠が増えて更にGKに枠を使うチームが増えると思う。

確かに… 僕が応援するFC岐阜もスペイン人のビクトル・イヴァニェス(191cm)を起用しており、超スーパーセーブを連発している。やはりハリルホジッチ元代表監督が言うようにサイズが重要なファクターとなるのか。

現在の代表のGKは東口順昭ガンバ大阪)で184cm。世界基準ではかなり低い方だ。関東大学リーグに所属するGKを見ても、インカレベストGKの吉田舜(法政大学/185cm)、2年生ながら絶対的守護神として定着した佐藤久弥(順天堂大学/180cm)と上背があるとは言い難い。

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(吉田舜/法政大学/4年)


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(佐藤久弥/順天堂大学/2年)

それでも彼らが起用される理由 それは足元の技術、キック精度の高さだ。GKは目まぐるしく変化する現代サッカーにおいて、ビルドアップの起点として最も重要となった。エデルソン(マンチェスターシティ)やアリソンベッカー(リヴァプール)らは例外として、大柄なGKは足元の技術不足がよく挙げられる。Jリーグでもそれは同じだ。

四方田氏が「日本人選手の酸素が無くなっていく」と表現した外国人枠の増加。日本人GKが活路を見出すのはビルドアップの技術だろう。

・「菅大輝、深井一希、進藤亮佑は海外でやれる選手」(名波)

今シーズン、コンサドーレ札幌ペトロビッチ監督のもと 破竹の勢いで勝ち点を積み重ね続けた。その原動力となったのが「ミシャチルドレン」と呼ばれる菅、深井、進藤の3選手。アンダー代表でもコンスタントに出場している左ウイングバックの菅や昨季からレギュラーとして活躍した深井、そして大抜擢された進藤。彼らの活躍抜きでは今期を語ることは出来ない。そんな彼らも「運が良かっただけ」と四方田氏は話す。「もしミシャが監督じゃなければ、メンバー入りすらしていないかもしれない」 「ミシャとは長期的なチーム作り と話をしているその結果若手が使われているんだ」

その「運の良さ」について四方田氏が続けた

・「西大伍はトップ昇格を見送るつもりだった」

西大伍(鹿島)は日本トップクラスの右サイドバック。守備能力の高さに加えて豪快なミドルシュートなどの一発がある。そんな彼も、札幌ユース時代は特別に目立った選手ではなかったそうだ。「彼が伸び始めたのは3年生の時。身長が15cm伸びて、技術も着いてきて。初めは流経大にお世話になる予定だったんだけど、お詫びしてトップ昇格させました。」

その後 プロですぐに活躍した訳では無い。彼がレギュラーを定着させたのも「運」だという。「クロスを狙ったボールがたまたまゴールへ入っちゃって、そこから10試合ぐらい連続で出ました」 Jリーグ屈指の選手も最初のきっかけは案外 そういった例が多いそうだ。

・「日本人ストライカーは30歳から」(名波)

また名波さんです 名波さん好きなんですよ

「30歳前後になってやっと駆け引きや自分のスイートスポットが分かる」

今季12ゴールを挙げた都倉賢(札幌)は32歳、リーグ連覇に大きく貢献した小林悠(川崎)も29歳。Jで結果を出しているストライカーはDFとの駆け引きや強靭なフィジカルを武器に得点を重ねた。共通な点として彼らはダイレクトシュートが上手い。自分の中でインパクトのポイントがあるのだろう。

「高原、柳沢、大迫は例外 彼らは若いうちから点のとり方を知ってる」(名波氏)

ヤナギサーワ。正直あまりプレーを見たことない。ちゃんと見よう。

・「チームは6-2-2で分ける」(オフト)

新チームを組む時、必ずチームは6-2-2に分かれる。6は自分を支持してくれる選手。2は反対勢力。最後の2が どちらでもない選手。その2をどうにかして6に取り組むかが重要だ。

特に外国人監督は初めに15~20人のグループ作り、そのメンバーだけで戦おうとする。残りのメンバーには見向きもしないそうだ。(東京V時代のラ○○監督など)

それを反面教師として、名波氏は全員とコミュニケーションをとる。全員を紅白戦に使う。

 

1時間でこの濃度。しかも無料公演。大満足だ。これからキャンプの時期だが、チーム作りや選手契約に関して これまでとは違う視点で探求できそう。

 

今回はこの辺で。インカレについても書きますね。では よろしくお願いします。